代表理事挨拶
「がんとともに、自分らしく、うつくしく。」ー その想いから生まれたプロジェクト
20年前、筑波の産総研でバイオベンチャー・アドバンジェンが創業し、「髪を抜けにくくする」育毛剤を開発しました。私自身、今年1月まで代表を務めていましたが、抗がん剤治療の副作用として、例えば乳がんの場合、99%の患者が脱毛を経験するという現実を知り、この技術をがんサバイバーのために役立てたいと強く思うようになりました。
なぜなら、脱毛をはじめとする外見の変化は、単なる容姿の変化ではなく、アイデンティティの喪失を引き起こし、人との距離を生み、社会的な孤立につながる可能性があるからです。
だからこそ、私たちは、がんサバイバーが 「がんとともにあっても、自分らしく、うつくしく。」 生きられるよう、包括的なアピアランス・ケア支援を行います。
抗がん剤治療による外見の変化を伴う副作用に対応する製品と心のケアを提供し、「がんとともに、自分らしく、うつくしく。」いられる社会の実現を目指して活動してまいります。
しかし、がんサバイバーにとって治療費の負担は大きく、無償提供には限界があります。 だからこそ、ソーシャルグッドな活動として、皆さまの力を借りて実現する道を選びました。 そして、この想いを形にするため、3月に非営利団体を設立しました。
このプロジェクトは、皆さまの共感と支援によって実現します。共に、「がんでも、うつくしく。」という未来を創らせていただきたいと思います。
藤井光子